私がライター×マーケティングの道を選んだ理由

「文章をかくひとになろう」とおぼろげながらに思ったのは、小学校1年生のときでした。担任のわたなべ先生に夏休みの自由研究の絵本をほめられ、「本田さんは、お話を書く人になりなさい」といわれたあの日から、何かを書くことは生活の一部であり、人生の支えでもありました。

いま私は、ライター業で生計を立てていますが、お話を書く人にはなっていません。かわりに、誰かの事業をWEBを通じて世に送り出す、コンテンツマーケティングの仕事をしています。

その仕事は、私にとって「お話を書くこと」とイコールです。すべての事業にはストーリーがあります。私はクライアントからその物語を預かり、私なりのフィルターを通して再構築し、もしくは破壊し、「いまの世界に受け入れられるように、いまを生きる誰かの役に立つように」、ととのえてWEBの流れに乗せていきます。

そのストーリーの流れは、まさに「旅」です。

マーケティングではときに旅になぞらえた言葉が使われます。たとえばカスタマージャーニー。たとえばサイトマップ。WEBの世界に決まった目的地はなく、終わりもありません。正解が見えないことばかりですが、私はクライアントとストーリーを共有し、仮説の地図をつくり、ひとつずつ道標を立てながら進みます。この過程は、人生の一時期を賭けるに値するほど、エキサイティングです。

もうひとつ、ライターでありながらマーケティングの道に進んだ理由があります。これまで6000本以上のWEB記事を書いてきましたが、ライターがいくらよい記事を書いても、掲載環境と運用面がととのっていなければ、その文章は陽の目を見ません。残念ながら「つくられて終わり」なサイト、その先の運用面つまり「旅の地図と、歩き方」が見えていないサイトを数多く見てきました。

WEBコンテンツをつくる立場として、つくって納品して終わりでは無責任ではないかと数年悩み、結果、届けるまでがコンテンツメーカーの役目と心に決め、ライター×マーケティングをなりわいとすることにいたしました。

言葉は、森羅万象の礎です。そしてネットの台頭で、言葉の重要性は一気に増しています。この時代にライターとして生きられることを幸運と思い、今後も、旅の地図と道標を皆さまと共有しながら、歩いていきたいと願っております。

2021年6月 本田もみじ