私がライター×マーケティングの道を選んだ理由

「文章を書くひとになろう」とおぼろげながらに思ったのは、小学校1年生のときでした。担任のわたなべ先生に夏休みの自由研究の絵本をほめられ、「本田さんは、お話を書く人になりなさい」といわれたあの日から、何かを書くことは生活の一部であり、人生の支えでもありました。

いま私はライター業で生計を立てていますが、お話を書く人にはなっていません。かわりに、誰かの事業をWEBを通じて世に送り出す、コンテンツマーケティングの仕事をしています。

その仕事は私にとって「お話を書くこと」とイコールです。すべての事業にはストーリーがあります。私はクライアントからその物語を預かり、私なりのフィルターを通してととのえ、もしくは物語を一度破壊し、再構築し、「情報を求めている人に届く、いまを生きる誰かの役に立つストーリー」にしてWEBの流れに乗せていきます。

その一連のフローは、まさに「旅」です。

マーケティングではときに旅になぞらえた言葉が使われます。たとえばカスタマージャーニー。たとえばサイトマップ。WEBの世界に決まった目的地はなく、終わりもありません。正解が見えないことばかりですが、私はクライアントとストーリーを共有し、仮説の地図をつくり、ひとつずつ道標を立てながら進みます。この仕事は、人生の一時期を賭けるに値するほど、エキサイティングです。

もうひとつ、ライターでありながらマーケティングの道に進んだ理由があります。これまで6000本以上のWEB記事を書いてきましたが、ライターがいくらよい記事を書いても、掲載環境と運用面がととのっていなければ、その文章は陽の目を見ません。残念ながら「つくられて終わり」なサイトや、その先の運用面つまり「旅の地図と、歩き方」が見えていないサイトを数多く見てきました。

ライターというWEBコンテンツをつくる立場として、納品して終わりでは無責任ではないかと数年悩み、結果、届けるまでがコンテンツメーカーの役目と心に決め、ライター×マーケティングをなりわいとすることにいたしました。

言葉は、森羅万象の礎です。そして、ネットの台頭で言葉の重要性は一気に増しました。この時代にライターとして生きられることを幸運と思い、今後も、旅の地図と道標を皆さまと共有しながら、歩いていきたいと願っております。

2023年2月 本田もみじ

本田もみじ 3つのお仕事ポリシー

依頼を受けて書くだけでは、責任が果たせないと肝に銘じる
商業ライターの最終的な価値は、納品した記事でクライアントの売り上げアップや目的達成が叶うことです。しかし記事が存在するだけでは片手落ちで、その記事をWEB上で流通させ、ユーザーのアクションを誘発する必要があります。
私のクライアントのほとんどは小規模企業、もしくは個人事業主で、マーケティングの専門家ではありません。そのため「求められる記事を書くだけではなく、前後で発生するマーケティング施策まで見据えて納品する」をポリシーにしています。

世界観に沿った仕事だけに集中する
受注した仕事が、Cotobaクリエイターとして掲げている世界観「WEBの世界をよい言葉で満たす」に沿っているかどうかを常に問い続けています。どんなに収益の上がる仕事でも、世界観に合わない案件に時間を使うことをよしとしません。

仕上がりにこだわりすぎず、結果にこだわる
目的や報酬に応じたクオリティコントロールを行うことを心がけています。手を抜くのではなく「松竹梅」で案件を考え、効率を管理することで疲弊を避け、クライアントの納得レベルを維持できるよう工夫を行っています。代わりに、提供コンテンツに求められる結果(アクション)にはこだわり、可能な限りの提案と、価値提供を行います。